給食の食材ををじぶんたちで

園には以前から小さい畑と第二園庭の畑がありましたが、距離や必要性からなんとなく忘れられたりして、野菜は作ることは作るのですが園の暮らしの中入っていない感じがありました。色々と検討してみると、その畑などが園での暮らしの「食べる」の環に多分入ってなかったんだろうと思います。なぜなら、小さい畑の野菜が育とうが育たまいが給食は出てくるし、困ることはなく、あくまで園の小さい畑は暮らしの中ではオプション・追加の部分であるからだと思います。

そこで野菜とお世話と収穫を暮らしの環の中に入れるためにも、給食の食材の一部を自分たちで作るというデザインを園の暮らしに入れてみました。

丁度園の裏に休耕地がありましたので3月にお借りしました。綺麗に整地されていますがまだまだ何もない状態です。

4月にはこの状態へ。担当者達で少しずつ形にしてくれていっています。もちろん無農薬、化成肥料は控えています。

山の変化がおもしろいですね。当園の楽しみでもあります。

5月。段々と緑が濃くなってきました。撒いた種や育てていた苗達が顔を出し始めます。

6月末現在はこんな感じです。夏野菜たちがグングン育ち、消費しきれないほどにも!

大人の手を借りながら子ども達ももちろんこの環の中に参加してもらっています。

雑草を抜いたり・・・

苗を植えたり・・・

収穫したり・・・!

お分かりだと思いますが業者に食材を発注した方が遥かに楽です。虫食いもないし、形もそろっているし、不作で困るということもありません。しかしそれでもやはりこの時期の子ども達にはこの経験をしてほしいという強い願いがありました。

ここで収穫した野菜は調理室を通って子ども達の給食となり、子ども達の身体を作っていきます。安心安全なものを、という思いはもちろんですが、それに加えて自分たちが食べるものがどのように形作られていくのかを是非体験してほしいという願いが込められています。

今の時代は文明の発達もあり、いろんな物事が簡略されています。もちろんそれを否定しませんし、むしろ私も大変助かっています。ただ、「私たちの「食べる」という世界はこのように成り立っていて、こんな風に私たちの体を作ってくれているんだ」ということを経験を通して体で知っていることはとても重要に思えます。

将来この子達が生きる時代はもっと簡略化されているかもしれません。スーパーなどいかなくてもドローンで野菜が届く日も近いでしょう。そんな時代になったとしてもこの経験が子ども達の生きるを支えてくれることを願って。

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